不妊治療コラム

流産した人にかける言葉|当事者が本当に嬉しかった言葉とLINEギフト

流産をした時にかけられて実際に嬉しかった言葉

流産の連絡をもらい、どう返信すればいいかわからない。
なんて言葉をかけたらいいんだろう、と悩んでいませんか。

変なことを言って、傷つけてしまわないかな。
そっとしておいたほうがいいのかな。
何も言わないほうがいいのかな。

そんなふうに考えながら、
ここにたどり着いてくれたのではないでしょうか。

今回は、妊活ガイド編集部として、
「実際に流産したときに、かけてもらってうれしかった言葉」
を紹介したいと思います。

正解がある話ではありません。
でも、

「これは救われた」
「このひと言に助けられた」

そんな言葉たちは、確かにありました。

この記事が、
誰かを思い浮かべながら読むあなたの、
そっと背中を押すものになったらうれしいです。

気をつけたいOKとNGの言葉

流産した相手にかける言葉で大切なのは、
「気持ちに寄り添うこと」です。

ここでは、実際に当事者の立場から見て
「これはつらかった」「これはうれしかった」という
NGとOKの例を紹介します。

NGになりやすい言葉の例

一見ポジティブなようでいて、相手の気持ちを置き去りにしてしまう言葉たちです。

  • 「そんなことよくある話だから、前を向いて」
  • 「またすぐ来てくれるよ」
  • 「でももう体調は大丈夫なんでしょう?」
  • 「私の知り合いにも流産した人いるんだけどね、◯◯で…」

これらの言葉は、
相手を「励ましているつもり」でも、

  • つらさを軽視してしまう
  • 「もう終わったこと」と決めつけてしまう
  • 話題の中心が、相手ではなく自分や他人になってしまう

といった点で、当事者にとってはつらく感じやすい言葉です。
できるだけ避けたほうが無難です。

うれしかったOKの言葉の例

一方で、実際にかけられて救われたと感じた言葉もあります。

  • 「辛かったね。話してくれてありがとう。
    何かしてほしいことがあったら言ってね。」
  • 「大変だったね。
    今、私にできることで何か力になれることある?」
  • 「ゆっくりできてる? 温かいもの食べてのんびりして。
    落ち着いたら、一緒においしいもの食べに行こうね。」
  • 「返信も大変だろうから、落ち着いたときで大丈夫だよ。
    とにかく今は、自分のことをいちばんに考えてね。」

どれも共通しているのは、

  • 「辛かったね」と気持ちを否定しない
  • アドバイスではなく、「そばにいるよ」という姿勢を伝えている
  • 行動を求めず、相手のペースを尊重している

特別な言葉でなくても大丈夫です。
「あなたのことを大切に思っている」という気持ちが伝わるだけで、
心がふっと軽くなることがあります。

【実体験】流産した人に「LINEギフト」を贈ってくれた友人の”神対応”

流産してから数日後、
友人が我が家に遊びに来てくれる予定がありました。

飛行機の距離を、旦那さんと一緒に。
その予定を、ずっと前から楽しみにしてくれていた友人です。

でも流産のことも、妊娠していたことすらも、
まだ誰にも伝えられていませんでした。

「具合が悪いから」でごまかせる距離ではない。
飛行機代だって安くはない。

これは正直に伝えなければ、と覚悟を決めて、
事情をメッセージで送りました。

すると友人から、こんな返信がきました。

「大変な時に連絡催促しちゃってごめんね。
話してくれてありがとう。
今、楽しむのって難しいと思うから、
私たちは予定を観光に変更するね。
気にせずに、ゆっくりしてね。」

飛行機に乗ってまで会いに来てくれる予定だったのに、
それを私の事情でキャンセルさせてしまう罪悪感。

でも同時に、
「無理して会いに行かなくていい」と言ってくれたことが、
ものすごく救いでもありました。

「次は必ず、私の方から会いに行くね」
そんなメッセージを送って、やり取りを終えました。

その翌日。
友人から、LINEギフトが届きました。

「これ食べて、ゆっくりしてね。」

その一言と一緒に届いたギフトが、
どれだけ心に沁みたか、今でも忘れません。

流産して数日は、料理をする気力もなくて。
出血のことも心配で、気軽に外食に行く気にもなれなくて。

そんな中で、
「家にいながら受け取れるもの」が届いたことが、
とにかくうれしかったのです。

LINEギフトは、住所をわざわざ聞かなくても、
その場でポンと送れるのが便利なところ。

高価なものでなくても、
「あなたを想って選んだよ」という気持ちが伝わるだけで、
救われる人もきっと多いと思います。

言葉を探すのがしんどいとき、
気の利いた一言が思いつかないとき、
「行動」で気持ちを伝える方法もあるんだと感じました。

流産した人に贈ると喜ばれたLINEギフトの例

実際に、もらって嬉しかった・もし自分がもらえたらうれしいなと感じた
LINEギフトの例をいくつか紹介します。

どれも「気軽に受け取れて、自分のタイミングで使えるもの」です。

  • コンビニのお買い物券
    ・セブンイレブン、ローソン、ファミマのギフト券。
    ・「気分転換にお散歩をしながらコンビニスイーツを買いにいこう」と思える、小さなご褒美になります。
  • スターバックスなどのカフェチケット
    ・外に出る気力が少し戻ったとき、「これを使ってカフェに行こう」と思える。
    ・後日、自分のペースで使えるのも気が楽です。
  • サーティーワンやミスタードーナツのギフト
    ・いつものお店でも普段選ばないようなものをチョイスしたりするのが楽しみに。
    ・「今すぐじゃなくても、元気が出たときに使える楽しみ」として心に残ります。
  • お取り寄せ系フードのギフト
    ・冷凍ケーキやパン、スープなど「温めるだけ・解凍するだけ」のもの。
    ・流産してすぐは料理をする気力もなかったので、本当にありがたい存在です。

大切なのは、金額の大きさではなく「あなたを想って選んだよ」という気持ちです。

無理をして高価なものを選ぶ必要はありません。
ほんの少しのスイーツやドリンクでも、

「あなたのことを気にかけているよ」
「ひとりじゃないよ」

そのメッセージが、
当事者にとっては何よりの支えになることがあります。

言葉に迷ったときは、
短いメッセージ+小さなギフト
という形も、ひとつの選択肢として覚えておいてもらえたらうれしいです。

この記事を書いた人

この記事は、妊活ガイド 編集長のArisaが執筆しました。

自身の流産・不妊治療の経験をもとに、
妊活の中で直面しやすい「不安」「選択」「心の揺れ」について、
実体験を軸にまとめています。

Arisa(編集長)

Arisa(編集長)

妊活ガイド 編集長/当事者目線コンテンツ統括

流産経験|人工授精経験者|体外受精経験者|保険適用治療終了経験

治療歴: 流産を経験後、本格的に不妊治療を開始

妊活方法: タイミング法 → 人工授精 → 体外受精

流産を経験し、「妊活=必ず結果が出るものではない」という現実を
初めて突きつけられました。

頑張れば報われると信じていた自分が、
何もできず、立ち尽くすしかなかった時間もあります。

それでも、不妊治療を通して感じたのは
「授かるかどうか」だけではなく、
“どう生きるか”を選び続ける時間だったということでした。

妊活にまつわる情報は、ときに人の心を深く傷つけます。

だからこそ、綺麗ごとでも、ただの希望論でもない、
実体験に根ざした言葉で、
誰かの孤独を少しでも軽くできたらと願いながら、
妊活ガイドを立ち上げました。